家族葬で祭壇に向かい焼香する遺族

「家族葬にしたいけれど、実際に何をするのか分からない」「費用はいくらかかるのだろう」と迷う方は少なくありません。家族葬という言葉はよく聞くようになりましたが、決まった定義があるわけではなく、内容は葬儀社やご家庭によって幅があります。この記事では、家族葬とはどういう葬儀なのか、一般葬との違い、費用の目安、どこまで声をかければよいのか、香典や服装の考え方までを順に整理します。

この記事でわかること

  • 家族葬とはどんな葬儀で、一般葬や一日葬とどう違うのか
  • 費用の相場と内訳、金額が変わりやすいポイント
  • 参列を呼ぶ範囲の決め方と、香典・服装の考え方

家族葬とは?家族や親しい人だけで行う葬儀

家族葬とは、家族を中心に、親族や故人と親しかった方だけで行う葬儀のことをいいます。参列者は10名から25名前後になることが多いとされますが、人数に決まりはありません。ごく親しい数名で行う場合もあれば、親族が多く30名を超えることもあります。

家族葬では何をするのか

行う内容そのものは、参列者の多い一般葬と大きく変わりません。多くの場合、1日目にお通夜、2日目に葬儀・告別式を行い、そのあと火葬へ進むという2日間の流れをとります。読経や焼香、お別れの時間といった儀式も通常どおり営まれます。違うのは規模であって、内容を省略した簡易版の葬儀という意味ではない、という点は押さえておきたいところです。

亡くなってからの流れも一般葬と同じで、まず病院や自宅から安置場所へ搬送し、葬儀社と打ち合わせをして日程と内容を決めます。火葬場の空き状況によっては、通夜まで数日待つこともあります。

一般葬・一日葬・直葬との違い

葬儀の形式は、参列者の範囲と儀式をどこまで行うかで整理すると分かりやすくなります。

形式参列者通夜・告別式
一般葬親族、友人、職場、近隣など広く両方行う
家族葬家族・親族・親しい人に限定両方行う
一日葬限定することが多い通夜を行わず告別式のみ
直葬・火葬式家族・親族のみの少人数儀式を行わず火葬のみ

家族葬と一日葬は混同されやすいのですが、家族葬は「呼ぶ人を絞る」形式、一日葬は「日程を1日に縮める」形式で、区別する軸が異なります。そのため、参列者を家族だけに絞ったうえで通夜も省く、というように両方を組み合わせることもできます。

家族葬が選ばれている理由

高齢で亡くなった場合、現役時代の交友関係がすでに縮まっていて、広く声をかける必要性が薄れていることがあります。また、遺族が高齢だったり遠方に住んでいたりすると、大勢の参列者への対応そのものが負担になります。参列者が少なければ、受付や挨拶に追われず、故人とゆっくりお別れする時間を取りやすくなる点も選ばれる理由です。

家族葬にもデメリットはある

一方で、後日になって「参列したかった」という声が寄せられたり、個別の弔問が続いたりすることがあります。菩提寺がある場合に、事前相談なく葬儀を済ませると納骨の際に話がこじれることもあります。規模を小さくすること自体は問題ありませんが、事前の連絡と相談を省かないことが大切です。