Temuが注目される理由と不安視される背景
Temuは、低価格で豊富な商品を提供することで急速に利用者を増やしています。2022年に米国でサービスを開始し、2023年7月には日本でも正式にローンチされました。しかし、海外企業が運営するサービスであることから、個人情報や商品の品質、配送の安全性に不安を感じる人も少なくありません。特に日本国内でのサポート体制や法的な保護の範囲が限定的である点が懸念材料です。
個人情報の取り扱いとプライバシーリスク
Temuを利用する際には、氏名や住所、電話番号、決済情報といった個人情報を登録します。運営会社PDD Holdingsは中国企業を母体としており、米国の複数の州では、データ収集や不正取引、マルウェアに関連する疑惑を理由に訴訟も提起されています。こうした背景から、クレジットカード情報を登録する際には慎重さが求められます。PayPalなど安全性の高い決済手段を選ぶとリスクを軽減できます。
商品品質や偽ブランド品の問題
Temuで販売される商品は価格が安い反面、品質にばらつきがあるとの声が多くあります。欧州委員会はTemuを「高リスク」として警告を出しており、スイスでの検査では玩具の大半がEU基準に違反していることが報告されました。特にブランド品や化粧品、電子機器では、正規品ではない模倣品や規格外品が混在している可能性があるため注意が必要です。
配送や返品対応のトラブル
配送の遅れ
Temuの商品は海外から発送されることが多く、配送に1〜3週間かかる場合があります。途中で追跡情報が更新されないケースもあり、商品到着まで不安を感じる利用者もいます。
返品・返金対応
返品や返金は国内ECサイトに比べて手続きが煩雑な場合が多く、英語でのやり取りが必要になることもあります。不備のある商品が届いた際には、証拠として写真や動画を送付する必要があり、返金までに時間を要する場合があります。
安全に利用するための意識が大切
Temuは便利で安価な買い物ができる一方、法規制やサポート体制が国内サイトほど整っていない点に注意が必要です。まずは少額の買い物から試し、販売者の評価やレビューを確認する習慣をつけると安全性が高まります。また、支払い方法は購入者保護があるサービスを選ぶことが推奨されます。