先物取引とは?
先物取引とは、将来のある日に、金や小麦といった商品をあらかじめ決めた価格で売買する取引のことです。2023年の春のうちに2023年秋の米の価格を決めて、そのときの米の値段に関わらず、春に決めた価格で売却します。
先物取引は商品だけではなく、株取引でも行います。先物取引をすることで、価格の急騰・急落といったリスクに備えられます。
先物取引の特徴
商品や株式そのものをあつかう現物取引と、今回紹介する先物取引にはどのような違いがあるのでしょうか。4つの違いを解説します。
取引期間が決まっている
現物取引であれば、いつまでも商品や株式を保有できますが、先物取引は取引できる期日が決められています。決められた期日を過ぎると、先物の権利を売り買いできなくなり、決められた期日に予定通り決済されます。
「売り」から取引をスタートできる
商品や株式の価格が下がると予想されるとき、先物取引では「売り」から入ることができます。10,000円商品が下がると予想して「売り」注文をし、9,000円まで下落したところで買い戻すと、1,000円の利益が得られます。
現物取引では「売り」から入れませんので、先物取引ならではの特徴だといえます。
現物の引き渡しはしない
先物取引は、金や銀、米や小麦、原油など幅広い商品を取り扱っています。しかし、取引する際にこれらの現物のやり取りは行われません。売買したときの差額だけをやり取りする差金決済の仕組みで取引されるからです。
金先物を取引しても、金の現物は手に入りません。金そのものが欲しいときは、先物ではなく現物取引を選択しましょう。
証拠金が必要
先物取引を含む差金決済取引では、証拠金を使った取引(証拠金取引)ができます。証拠金を使った先物取引は、保有している資金よりも大きな金額の取引ができます。これをレバレッジ効果といいます。
レバレッジが10倍であれば、保有資金の10倍の取引が可能です。10倍のレバレッジであれば、利益が10倍になりますが、損失も10倍になります。証拠金以上の損失が出ると追加証拠金が必要となるので注意しましょう。