
葬儀前後の行政手続きと、供養にかかる費用
葬儀の準備と並行して、死亡届や火葬許可の手続きを進めます。葬儀社が提出を代行することもありますが、届出人として必要書類を確認し、葬儀後の健康保険、年金、相続、納骨の手続きも家族で分担すると負担を減らせます。
死亡届と火葬許可証を確認する
死亡届は、死亡の事実を知った日から7日以内に提出します。火葬を行うには市区町村長の許可が必要です。死亡届の提出とあわせて火葬許可を申請し、交付された火葬許可証を火葬場へ提出します。
火葬後は、火葬済みであることが記載された書類が返却され、納骨の際に必要になります。葬儀社が書類を預かる場合もあるため、いつ、誰から返却されるのかを確認し、家族で保管場所を共有しましょう。
葬祭費や埋葬料などの給付を確認する
亡くなった人が加入していた健康保険の種類によっては、葬祭を行った人などに葬祭費や埋葬料が支給される制度があります。対象者、金額、申請期限、必要書類は加入していた保険によって異なります。
国民健康保険や後期高齢者医療制度に加入していた場合は市区町村などの窓口、会社員などの健康保険に加入していた場合は勤務先や健康保険組合へ確認します。自動的に支給されるとは限らないため、申請の要否を確かめましょう。
供養、納骨、墓じまいは葬儀費用と分ける
四十九日法要、納骨、墓石への彫刻、仏壇・位牌、永代供養などは、一般に葬儀後の費用として別途検討します。葬儀費用だけで予算を使い切らず、法要や納骨まで含めた支出を考えておくことが大切です。
既存のお墓を整理して別の墓地や納骨施設へ遺骨を移す場合は、市区町村の改葬許可などの行政手続きが必要です。墓地の管理者から必要な証明を受け、現在のお墓がある市区町村へ申請するのが一般的な流れです。
離檀料やお布施は内容を確認して話し合う
寺院の檀家を離れる際に、離檀料と呼ばれるお礼を求められることがありますが、金額に全国共通の基準はありません。葬儀のお布施、閉眼供養、納骨費用などと混同せず、何に対する費用なのかを寺院へ確認します。
説明のない高額な請求や契約内容をめぐって解決が難しい場合は、消費者ホットライン「188」を利用すると、地域の消費生活センターなどにつながります。一人で判断せず、家族や公的な相談窓口へ相談することも選択肢です。
一般葬には広く別れの場を設けられる良さがあり、家族葬には近しい人で落ち着いて見送りやすい良さがあります。どちらが適しているかは、故人の交友関係、家族の負担、宗教的な希望、予算によって異なります。
参列範囲と予算の上限を先に決め、葬儀社のプランに含まれる項目と追加費用を確認することが、葬儀後の後悔を減らす現実的な備えになります。形式の名称だけで決めず、家族が納得できる見送り方を選ぶことが大切です。
<参考サイト> 国民生活センター / 法務省 / 厚生労働省 / e-Gov法令検索 / 株式会社鎌倉新書「お葬式に関する全国調査」