老後に毎月5万円を補うにはいくら必要?
老後資金は「いくら貯めれば安心か」と考えるより、公的年金に対して毎月いくら不足し、その状態が何年間続くのかを計算した方が具体的になります。個人年金保険の年金額を決めるときにも、この不足額が一つの基準になります。
月5万円なら10年間で600万円
たとえば公的年金だけでは生活費が毎月5万円不足するとします。単純計算では、10年間なら600万円、20年間なら1,200万円が必要です。
| 毎月補いたい金額 | 10年間 | 20年間 |
|---|---|---|
| 3万円 | 360万円 | 720万円 |
| 5万円 | 600万円 | 1,200万円 |
| 8万円 | 960万円 | 1,920万円 |
これは利息や保険商品の運用成果、税金、物価変動などを考慮していない単純計算です。しかし、自分が準備すべき金額の規模を把握するための出発点として利用できます。
準備を始める年齢でも毎月の負担は変わる
65歳までに1,200万円を用意する場合、運用収益を考えず単純に積み立てると、40歳から25年間なら月約4万円、50歳から15年間なら月約6.7万円、55歳から10年間なら月10万円が必要です。
個人年金保険では商品ごとに予定される受取額があるため、実際の保険料はこの単純計算とは一致しません。ただし、準備期間が短くなるほど、同じ老後資金を用意するために毎月必要な金額が大きくなりやすいことは理解しておきたいところです。
自分の公的年金額を先に確認する
平均的な年金額だけで老後資金を計算すると、自分の状況とは大きくずれる可能性があります。日本年金機構の「ねんきんネット」では、自分の年金記録を確認し、条件を設定して将来の年金見込額を試算できます。
たとえば65歳から公的年金を月18万円受け取る見込みで、老後の生活費を月23万円と考えるなら不足は月5万円です。一方、月22万円受け取れるなら不足額は月1万円になります。この差によって必要な個人年金保険の年金額や保険料は大きく変わります。
生活費すべてを個人年金保険で準備する必要はない
個人年金保険は、公的年金で不足する部分を補う方法の一つです。預貯金や退職金などすでに老後資金がある場合は、その分を差し引いて必要な年金額を考えます。
たとえば老後20年間で1,200万円不足すると試算しても、退職時に生活費へ充てられる預貯金が600万円あるなら、残り600万円をどう準備するかという考え方もできます。最初から大きな保険料を設定するのではなく、家計を圧迫せず継続できる金額にすることが重要です。
次のページでは、公的年金の見込額を確認してから個人年金保険を比較し、申込みから年金受取開始まで進む具体的な流れを説明します。