公的年金だけで足りない?個人年金保険で老後の生活費を補う方法と比較ポイント

個人年金保険の仕組みと比較したい条件

個人年金保険は商品ごとに保険料や受取額が異なります。比較するときは月額保険料の安さだけではなく、払込総額と受取総額、年金を受け取れる期間、途中解約の条件まで確認する必要があります。

「払込総額」と「受取総額」をセットで見る

毎月1万円と毎月2万円の商品では、当然ながら将来受け取れる金額も異なります。そのため、「月々いくらなら払えるか」だけで判断するのではなく、保険料を何年間支払い、合計でいくら払い込むのかを確認します。

そのうえで、年金として受け取る総額と比較します。個人年金保険の商品説明では「返戻率」が示されることがあります。返戻率は一般に、受取総額を払込保険料総額で割って計算する指標です。ただし、返戻率は年利ではありません。払込期間が20年、30年と長い商品では、返戻率だけでなく資金が拘束される期間も含めて考える必要があります。

年金の受取期間を確認する

個人年金保険には、契約で定めた一定期間受け取る確定年金などがあります。たとえば65歳から10年間受け取る設計なら、65歳から75歳までの生活費を補う目的に合わせやすくなります。

商品によって選べる年金開始年齢や受取期間は異なります。「65歳以降ずっと月5万円必要」と考える場合と、「65歳から74歳までの10年間を手厚くしたい」と考える場合では、適した設計も変わります。

個人年金保険料控除の対象になるか

所定の条件を満たした契約に個人年金保険料税制適格特約を付加するなど、一定の要件を満たすと個人年金保険料控除の対象になります。

2012年1月1日以後に契約した新個人年金保険では、所得税について年間支払保険料が8万円を超える場合の所得控除額は最高4万円です。これは「税金が4万円戻る」という意味ではなく、課税対象となる所得から控除できる金額です。

税制適格となるためには、保険料払込期間が原則10年以上であることや、年金受取人、年金開始年齢、受取期間などについて一定の条件があります。契約内容によって対象外になる場合もあるため、見積書や契約概要で「個人年金保険料控除の対象になる契約か」を確認しましょう。

同じ条件で複数の商品を比べる

個人年金保険を比較する場合は、たとえば「現在45歳、65歳から10年間受取、月額保険料2万円」のように条件をそろえて見積もると違いが分かりやすくなります。

比較項目確認する内容
保険料毎月の負担額と払込期間
払込保険料総額契約終了までに合計いくら支払うか
受取年金額年間・月換算でいくら受け取れるか
受取期間何歳から何年間受け取るか
返戻率払込総額に対して受取総額がどの程度か
解約返戻金途中解約した場合にいくら戻るか
税制個人年金保険料控除の対象となるか

次のページでは、「老後に毎月5万円を足したい」というケースを例に、必要な老後資金と現役時代に準備する金額を具体的に計算します。