貯金が1000万円に達すると、「これだけあれば、銀行口座に置いたままでも安心」と感じるかもしれません。確かに、預金には値動きがなく、必要なときに使いやすいという大きなメリットがあります。

しかし、口座に表示される1000万円が減らないことと、資産の価値が守られることは同じではありません。物価が上がれば、同じ1000万円で買える商品やサービスは少なくなる可能性があります。

また、長期間使わないお金まで預金だけで保有すると、株式や投資信託で運用していれば得られたかもしれない利益を逃すことにもつながります。

1000万円の全額を投資する必要はありません。生活に必要なお金を預金として残し、当面使わない資金の一部を投資に回すことで、預金の安心感を維持しながら資産を増やせる可能性を持たせることができます。

貯金1000万円を口座に置いたままだとどうなる?

貯金1000万円を銀行口座に置いたままでも、引き出しや手数料の支払いがなければ、通帳上の残高が突然大きく減るわけではありません。預金金利に応じた利息も受け取れます。

そのため、住宅購入費や教育費、老後の生活費など、近いうちに使う予定があるお金を預金で保有することには合理性があります。

一方で、10年、20年と使う予定のない1000万円を預金だけで保有すると、次のようなデメリットが生じる可能性があります。

  • 物価上昇によって実質的な価値が下がる
  • 預金利息だけでは資産を大きく増やしにくい
  • 投資によって得られた可能性のある利益を逃す
  • 資産の置き場所が預金だけに偏る

預金を持つこと自体が問題なのではありません。使う予定がないお金についても、目的を決めないまま長期間置き続けることが、資産形成の機会を狭める可能性があります。