半導体株は大きく値下がりすることがある

半導体市場には長期的な成長が期待されますが、関連企業の株価が安定して上昇するとは限りません。好況と不況を繰り返しやすく、短期間で大きく値下がりすることがあります。

需要と供給の波がある

半導体需要が増えると、メーカーは工場や製造装置へ投資し、生産能力を増やします。しかし、複数企業が同時に増産すると、需要を上回る供給能力が生まれる場合があります。

供給過剰になると、半導体価格が下がり、メーカーの利益が減ります。半導体メーカーが設備投資を減らせば、装置企業や材料企業の業績にも影響します。

このように、半導体産業では一つの分野の変化がサプライチェーン全体へ広がることがあります。

成長期待が高いほど下落が大きくなる場合がある

AIなどの成長テーマに関連する企業には、将来への期待から多くの資金が集まります。現在の利益に対して株価が高くなっている場合、業績が市場予想を少し下回っただけでも株価が大きく下がることがあります。

会社が増収増益を発表しても、投資家が期待した成長率へ届かなければ売られる場合があります。「良い会社」と「現在の株価で買いやすい会社」は分けて考える必要があります。

輸出規制や技術競争の影響を受ける

半導体は経済安全保障と結び付くため、国による輸出規制の対象になることがあります。特定地域への販売が制限されれば、企業の売上や利益が減る可能性があります。

また、新しい製品や製造技術が登場すると、現在の有力企業が競争力を失う場合があります。長期投資であっても、事業環境を確認せずに保有し続ければよいわけではありません。

退職金を一社へ集中させない

半導体株へ投資する場合、最も避けたい状態の一つが、一社へ退職金の大部分を投じることです。企業分析を十分に行っても、予想外の事態を完全には防げません。

企業固有のリスクがある

一社の株価は、市場全体の動きだけでなく、製品開発の失敗、顧客の離脱、不正会計、経営者の交代、工場事故などにも影響されます。

企業に問題が起きた場合、半導体市場全体が成長していても、その会社の株価だけが下がる可能性があります。

複数企業に分けることで、一社の問題が資産全体へ与える影響を抑えやすくなります。

半導体ETFでも業種は集中している

半導体ETFを購入すれば、複数企業へ投資できます。しかし、組み入れられている企業がすべて半導体関連であれば、業界全体の下落による影響は避けられません。

半導体ETFは銘柄分散にはなりますが、業種分散としては限定的です。資産全体では、半導体以外の株式、債券、預金なども組み合わせます。