キャッシュフローから利益の質を確認する
決算書上で利益が出ていても、実際の現金が増えているとは限りません。設備投資や在庫増加によって、企業の資金が外部へ流出している場合があります。
営業キャッシュフロー
営業キャッシュフローは、本業によって得た現金の動きを示します。営業利益が増えているのに営業キャッシュフローが弱い場合は、売掛金や在庫が増えていないかを確認します。
一時的な在庫増加であれば大きな問題にならないこともありますが、利益と現金の動きが長期間一致しない企業には注意が必要です。
フリーキャッシュフロー
営業キャッシュフローから設備投資などを差し引いたものが、フリーキャッシュフローです。企業が自由に使いやすい資金をどの程度生み出しているかを見る際に利用されます。
成長企業では、工場建設や研究開発への投資によってフリーキャッシュフローが一時的に減る場合があります。数字がマイナスという理由だけで判断せず、投資によって将来どの程度の利益が見込まれるかを確認します。
技術力と市場シェアを確認する
半導体産業では、技術の進歩が速く、現在の競争力が将来も続くとは限りません。その一方で、顧客の認証や製造工程への組み込みに時間がかかる製品では、高い参入障壁が生まれます。
代替されにくい製品を持っているか
他社が簡単に代替できない装置や材料を持つ企業は、販売価格や利益率を維持しやすい可能性があります。
ただし、世界シェアが高いという情報だけでは不十分です。そのシェアがどの製品分野のものなのか、市場自体が成長しているのか、競合他社が新製品を投入していないかを確認します。
狭い市場で高いシェアを持っていても、市場規模が縮小すれば企業の売上は伸びません。
研究開発費が将来の製品につながっているか
半導体企業は、次世代製品を開発するために継続的な研究開発を行います。研究開発費が増えることは将来への投資と考えられますが、必ず製品化や利益につながるわけではありません。
研究開発費の金額だけでなく、新製品の発売時期、顧客による採用、量産開始などを確認します。過去の研究開発がどの程度売上へ結び付いてきたかも判断材料になります。





